コラム

任意継続被保険者制度の見直しについて

「任意継続被保険者制度」は、健康保険の被保険者が、退職した後も選択によって、引き続き最大2年間、退職前に加入していた健康保険の被保険者になることができる制度です。

この「任意継続被保険者制度」について、2022年1月、下記の2点が改正されました。

【Point 1】任意脱退が可能になる

従前の制度は、任意継続被保険者の資格喪失事由下記の6つに定められていました。

  1. 任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過したとき
  2. 死亡したとき
  3. 保険料を納付期日までに納付しなかったとき
  4. 再就職などで一般の被保険者となったとき
  5. 船員保険の被保険者等となったとき
  6. 後期高齢者医療の被保険者等となったとき

今回の改正では上記に加え、

7. 退職者本人が任意継続被保険者でなくなることを希望し、その旨を保険者に申し出て受理され、受理された月の末日が到来したとき

が資格喪失事由となりました。

つまり、従前の任意継続制度は「任意継続を辞めたい」と思っても、上記1~6に該当しなければ自由に辞めることはできませんでした。

しかしながら、2022年1月からはこの点が改正され、従前の ” 定められた事由(1~6) ” に該当しなくても、本人が希望すれば任意継続を辞めることが可能になりました。

例えば、「国民健康保険の保険料額のほうが安くなったので、健康保険の任意継続から国保に切り替える」、「任意継続を辞めて家族の健康保険に被扶養者として加入する」などといったことが可能になります。

今回の改正で、退職後の公的医療保険について、制度選択の自由度が拡がりました。

【Point 2】保険料の算定基礎を健康保険組合の規約により、従前の標準報酬月額とすることも可能とする

従前の任意継続の保険料額は、対象者の「資格喪失時の標準報酬月額」と「平均の標準報酬月額(その保険者の全被保険者の平均の標準報酬月額)」とを比較し、 ” 低いほうの標準報酬月額 ” に基づいて決定されていました。

2022年1月からは、「資格喪失時の標準報酬月額が「平均の標準報酬月額」より高い場合であっても、「資格喪失時の標準報酬月額」に基づいて保険料額を決めることが可能になりました。

ただし、この制度を利用できるのは健康保険組合に限られ、協会けんぽでは利用できません。

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