キャリアアップ助成金

こんなときに活用できます

有期雇用労働者やパート社員、派遣社員などの非正規社員のキャリアアップに取組んだとき

キャリアアップ助成金とは

career-up

キャリアアップ助成金とは、雇用保険に加入している非正規社員等(有期雇用労働者やパートタイマー、派遣社員)に対し、キャリアアップ計画書を作成し、厚生労働省の規定要件を満たした場合に対して助成される制度です。

対象条件

雇用保険に加入していること

キャリアアップ管理者を配置していること

ガイドラインに沿ったキャリアアップ計画を作成し、都道府県労働局(地域の都合により公共職業安定所も可)へ提出し、認定を受けていること

非正規社員等に対し、次のいずれかのキャリアアップに取り組んでいること(就業規則の規定例は、厚生労働省のホームページ、パンフレットにて公表されています)

キャリアアップ助成金の6つのコース

①正社員化コース

  • 多くの会社で利用されており、申請件数も多い助成金です。従来より大きく支給申請の条件が変更になりました。就業規則等の見直しは必須です。また、正社員にするだけでなく、給与を3%以上増額していることが条件となります。

※有期雇用労働者を無期雇用労働者に転換等した場合は廃止されました。

ここがポイント

有期雇用労働者や派遣社員、パートタイマーなどの多い会社におすすめ!

助成金の中でも多くの会社に活用されています。

紹介予定派遣される場合、2か月以上6か月未満の派遣期間での正社員雇用も対象となります。

注意点

令和4年10月以降は、「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」のある正社員への転換が必要となります!また、非正規雇用労働者の定義に、「賃金の額または計算方法が『正社員と異なる雇用区分の就業規則等』の適用を受けている」ことが追加されます。正社員とは別の賃金規定や就業規則等の整備が必要です。

②賃金規定等改定コース

  • すべての賃金規定等または雇用形態別、職種別等の賃金規定等を改定し、有期契約社員等の基本給等を 3%以上増額改定、昇給させたとき

有期雇用のパートタイマーや有期契約社員の昇給を検討されている場合に活用する助成金になります。

③賞与・退職金導入コース

  • 有期雇用労働者等(非正規労働者)に対して賞与・退職金制度を新たに設け、支給または積立てを実施したとき。正社員と同額または同一の算定方法でなくてもよくなりました。また賞与・退職金制度を同時に導入すると加算されます。

※旧:諸手当制度等共通化コースは、賞与・退職金制度導入コースに名称変更しました。

④賃金規定等共通化コース

  • 就業規則の定めるところにより、すべての有期契約社員等に関して正社員と共通の職務等に応じた賃金規定等を新たに作成し、適用したとき

⑤短時間労働者労働時間延長コース

  • 有期契約社員の週所定労働時間を3時間以上延長し、社会保険を適用したとき
  • 有期契社員の週所定労働時間を1時間以上3時間未満延長するとともに、賃金を手取り額が減少しないようにし、新たに社会保険を適用したとき(令和6年9月30日までの暫定措置)

⑥障害者正社員化コース

  • 障害者の雇用を促進するとともに職場定着を図るため、次の①または②の措置を継続的に講じたとき

① 有期契約社員を正社員または無期契約社員に転換すること
② 無期契約社員を正社員に転換すること

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助成額

①正社員化コース

多くの会社で利用されており、申請件数も多い助成金です。正社員にするだけでなく、給与を3%以上増額していることが条件となります。

助成内容 助成額
中小企業 大企業
ア:有期→正規(1人当たり) 57万円 42.75万円
イ:無期→正規(1人当たり) 28.5万円 21.375万円
派遣社員を正規で直接雇用するとき(1人当たり)
の加算額
28.5万円
母子家庭の母、父子家庭の父(1人当たり)
の加算額
ア:9.5万円
イ:4.75万円
人材開発支援助成金の訓練修了後に正社員化した場合の加算額

ア:9.5万円
イ:4.75万円

 うち、自発的職業能力開発訓練または定額制の訓練修了後に正社員化した場合の加算額

ア:11万円
イ:5.5万円

勤務地・職務限定・短時間正社員制度を新たに規定した場合(1会社当たり)の加算額  9.5万円 7.125万円
※R4.4.1以降、有期雇用労働者から無期雇用労働者への転換の助成を廃止

②賃金規定等改定コース

助成内容 助成額
中小企業 大企業
3%以上5%未満増額改定の場合1人当たり 5万円 3.3万円
5%以上増額改定の場合1人当たり 6.5万円 4.3万円
職務評価の活用により実施した場合の加算額(1回限り) 20万円 15万円

③賞与・退職金制度導入コース

助成内容 助成額
中小企業 大企業
賞与又は退職金制度を導入した場合 1事業所当たり 40万円 30万円

同時に導入した場合 1事業所あたり

56.8万円 42.6万円

④賃金規定等共通化コース

助成内容 助成額
中小企業 大企業
1会社当たり 60万円 45万円

⑤短時間労働者労働時間延長コース

助成内容 助成額
中小企業 大企業
①有期契約社員の週所定労働時間を3時間以上延長し新たに社会保険を適用したとき 23.7万円 17.8万円
②労働者の手取り収入が減少しないように週の所定労働時間を1時間以上3時間未満延長するとともに基本給を昇給し、新たに社会保険を適用したとき
1時間以上
2時間未満
(10%以上増額)
5.8万円 4.3万円
2時間以上
3時間未満
(6%以上増額)
11.7万円 8.8万円

①と②合わせて、1年度1事業所当たり支給申請上限は45人まで
①は令和6年9月30日までの間、支給額を増額しています。
②は令和6年9月30日までの暫定措置となります。

⑥障害者正社員化コース

支給対象者:重度身体障害者、重度知的障害者、精神障害者

助成内容 助成額
中小企業 大企業
有期雇用→正規雇用転換 120万円
(60万円×2期)
90万円
(45万円×2期)
有期雇用→無期雇用転換 60万円
(30万円×2期)
45万円
(22.5万円×2期)
無期雇用→正規雇用転換 60万円
(30万円×2期)
45万円
(22.5万円×2期)

支給対象者:重度以外の身体障害者、重度以外の知的障害者、発達障害者、難病患者、高次脳機能障害と診断された者

助成内容 助成額
中小企業 大企業
有期雇用→正規雇用転換 90万円
(45万円×2期)
67.5万円
(33.5万円×2期)
有期雇用→無期雇用転換 45万円
(22.5万円×2期)
33万円
(16.5万円×2期)
無期雇用→正規雇用転換 45万円
(22.5万円×2期)
33万円
(16.5万円×2期)

支給対象者1人当たり上記の額が支給されます。
支給対象期間1年間のうち、最初の6ヶ月を第1期、次の6ヶ月を第2期といいます。